IPF(特発性肺線維症)の治療法は?
IPFは、完全に治る(治癒する)ことが難しい病気といわれています。そのため、病気の進行を抑えることを目標にして治療を行います。
IPFの治療による病気の進行の変化
IPFの治療に際しては専門の医師を受診し、詳しい説明を受けて理解、納得したうえでのぞむとよいでしょう。
IPFの治療法には、おくすりを使った治療法のほか、酸素の吸入や呼吸リハビリテーション、肺移植などがあります。
これらの治療法は、治療の効果や副作用などについてよく検討されたうえで決定されます。
薬物治療
おくすりを使った治療は、病気の進行を抑え、呼吸の機能を保つために行います。
おくすりは自己判断で中止すると、症状が急に悪化する可能性もあるため、主治医の指示に従って、きちんと服用することが大切です。また、病気の進行を抑えるためにも、 IPFの治療は長期間にわたることを理解しておきましょう。
最近では、肺の線維化を抑え、病気の進行を遅らせる新しいおくすりが登場し、その効果が期待されています。
病気の状態が悪化した場合(急性増悪)には、ステロイドや免疫抑制剤といった種類のおくすりを使用することもあります。
薬物治療の注意点
おくすりを使った治療では、副作用が発現する可能性があります。副作用は、治療薬によって異なりますので、副作用としてあらわれる症状を前もって理解しておくことが重要です。
また、副作用は早めの適切な対処(治療薬の減量や症状を軽減させるためのおくすりの使用など)により、副作用の程度を軽減したり、重症化を防いだりすることもできますので、気になる症状があらわれた場合は、すぐに主治医や薬剤師に相談してください。
おくすりの使用にあたっては、
主治医や薬剤師の指示に従ってください。
その他の治療法
在宅酸素療法
呼吸の機能の低下にともなって、肺で十分に酸素が取り込めずに酸素不足の状態になった場合には、呼吸を楽にするために、酸素を吸入しながら生活する在宅酸素療法が行われることがあります。
自宅に設置した機器や、携帯用の容器から酸素を吸入します。
運動療法(呼吸リハビリテーション)
呼吸困難の軽減や心身の機能を改善するために、呼吸リハビリテーションが行われることがあります。平地を歩いたり、エアロバイクをこいだりする運動療法は呼吸リハビリテーションの中心的なプログラムです。
平地歩行
エアロバイク
肺移植
ほかに有効な治療法がなく、特定の条件を満たした場合には肺移植が行われることがあります。
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2023年10月作成