病気の進行に気がつくためのポイント
間質性肺疾患は、肺がだんだんと硬くなり、呼吸機能が低下する場合があり、進行性線維化を伴う間質性肺疾患と呼ばれます。病気によって一度呼吸機能が低下すると、以前の状態に戻すことは難しくなってしまいます。そのため、病気が進行していないかどうか、ご自身でも呼吸器症状の変化に注意しておくことが重要です。
ここでは、病気が進行していないかどうかを調べるための日常生活でのチェックポイントや診察についてご紹介します。
呼吸器症状のチェック
日常生活で、同じくらいの運動をしたときに、以前よりも息切れがしたり、息苦しかったりしないかを確かめることで、病気が進行していないかどうかを確認します。
呼吸器症状のチェックシートはこちら
ご自身の呼吸器症状をチェックしてみましょう。日常生活において、息切れの症状に変化がないか定期的に確かめましょう。
肺の機能について
病気が進行して線維化が進むと、肺がふくらみにくくなり、肺活量が減ってきます。病気の進み具合を確認するための検査として、肺活量の検査(VC、FVC)や酸素と二酸化炭素を交換する能力に関する検査 ガス拡散能力(DLco)などがあります。息を吸ったり吐いたりしたときの空気の量や、酸素と二酸化炭素を交換する能力を以前の検査結果と比較することで、肺の機能が低下していないかを確かめます。
肺の状態について
肺の組織の様子を調べて、肺の大きさや組織の変化を確認します。肺が硬くなっている白い影や肺のふくらみなどについて、以前の検査結果と比較することで、肺の線維化が進行していないかを確かめます。
HRCT検査では、線維化が進行している患者さんでは肺の白い影の拡がり(面積)が大きくなってきます。
画像提供:井上義一先生 一般財団法人 大阪府結核予防会 大阪複十字病院 顧問
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2023年10月作成