咳止めが効かないのはなぜ?

咳が止まらないときに使える薬や市販の薬で治らない場合の対処法をご紹介します。

咳が止まらない、咳が残る原因は何ですか?

咳が出始めてから持続する期間によって、急性咳嗽(3週間以内)、遷延性咳嗽(3〜8週間未満)、慢性咳嗽(8週間以上続く)に分類されています。

咳にはさまざまな原因があります。咳は異物や病原体から身を守るための自然な反応ですが、長引く咳には、風邪などの感染症以外の疾患が隠れていることもあります(下図参照)。

特に、咳が8週間以上続く場合は、間質性肺疾患、喘息、副鼻腔気管支症候群、肺がんや結核などの深刻な疾患が疑われることがあります。

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咳が止まらないときにどのような薬が使えますか?

咳止めとして次のような成分が含まれている薬が市販されています。

  • 去痰薬:痰の粘りをやわらげて、排出しやすくします。
  • 抗アレルギー薬:アレルギー性の咳を抑えます。
  • 鎮咳薬:異物を気道から取り除くための脳からの指令(咳反射)を抑え、咳をやわらげます。
  • 気管支拡張薬:気管⽀喘息などの場合に使⽤し、気管支を広げ、呼吸を楽にします。

他の疾患で治療中の方や、既に服用中の薬がある方は、咳止め薬を服用する前に必ず医師や薬剤師に相談してください。

また、市販薬を使用しても症状が治まらない場合や、長引くときは病院で診断を受け、正しく治療することが大切です。

市販の薬で治らない場合はどうすれば良いですか?

咳が長引いていても「風邪が治っていないのかな」と軽く考えがちですが、咳が数週間続く場合や、眠れないほどの激しい咳が出る場合などは特に注意が必要です。

市販の薬で症状が改善しない場合は服用を中止し、医師や薬剤師に相談しましょう。

気になる場合は自己判断せず専門病院の受診を検討しましょう

病院では問診や聴診、肺機能検査や血液検査、レントゲン・CT検査などを行い、咳の原因を診断して必要に応じて咳に対する治療を検討します。

咳の原因によっては、専門的な治療が必要になる場合や早期発見によって早期の治療につながることもあります。

気になる場合は自己判断せず、医療機関へ相談しましょう。