咳で息苦しくなる原因とは?

息苦しさを感じる咳から考えられる疾患や、息苦しくなったときの対処法などをご紹介します。

咳で息苦しくなる原因は何ですか?

咳が引き起こす息苦しさは、複数の要因が関係しています。

脳の呼吸中枢と、気道や肺の感覚、血中の酸素や二酸化炭素濃度などがかみ合っていない場合に、脳が異常と判断することで息苦しさを感じます。

息が吸えない、息が吐けない、呼吸しにくい、空気が入ってこない、胸が圧迫される、酸素が足りないなど、人によって感じ方や表現はさまざまです。

息苦しさを感じる咳が考えられる疾患は何ですか?

咳が引き起こす息苦しさや呼吸困難は、次のような疾患が考えられます。

  • 気管支喘息:気道の炎症により気道が狭くなりやすいため、呼吸が苦しくなることがあります。
  • COPD(慢性閉塞性肺疾患):肺の炎症により慢性的に肺が壊れたり、気道が狭くなることで酸素を取り込みにくくなるため、息苦しさが起こります。
  • 気胸:肺を包んでいる膜(胸膜)に穴があき、肺がパンクする(縮む)ことで、呼吸困難を引き起こすことがあります。
  • 間質性肺疾患:肺の組織が硬くなり酸素を取り込みにくくなるため、呼吸が困難になることがあります。

対処法、治療法はありますか?

息苦しさを感じた場合は、呼吸を楽にする姿勢をとることであわてずに対処することができます。

普段の生活の中で自分にとって楽な姿勢をみつけることも大切です。

ポイント!呼吸を楽にする姿勢

座る場所があるとき

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テーブルや机があるとき:

腕をのせて、ひじをつき、姿勢を安定させる

枕などを机に置き、うつぶせの姿勢をとる

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テーブルや机がないとき:

両手や両ひじをひざについて姿勢を安定させる

両足をしっかりと床につけ、姿勢を安定させる

座る場所がないとき

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胸の高さぐらいの台があるとき:

腕をのせ、ひじをついて姿勢を安定させる

寝ているとき

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あおむけ:

頭を上げて、ひざを曲げる

枕やクッション、布団などを利用して頭を上げ、ひざを曲げられる姿勢をとる

その他の呼吸を楽にする姿勢はこちらからご覧いただけます。

息苦しくなったときの対処法

気になる場合は自己判断せず専門病院の受診を検討しましょう

病院では問診や聴診、肺機能検査や血液検査、レントゲン・CT検査などを行い、咳の原因を診断して必要に応じて咳に対する治療を検討します。

咳の原因によっては、専門的な治療が必要になる場合や早期発見によって早期の治療につながることもあります。

気になる場合は自己判断せず、医療機関へ相談しましょう。