患者さんのサポート
主治医の先生や看護師、家族、友人、患者会などの支援を受けましょう
患者さんのサポートはやりがいがあると同時に、疑問や不安に直面することもあります。わからないことや一人ではできないことは、抱え込まずに専門家や周りの方に助けを求めましょう。支援を受けるためにも、ご自身の状況を周囲の人に話すことは大切です。患者さんをどのようにサポートしているかを伝えることで、ご自身の気持ちも軽くなるかもしれません。
病気についての疑問や不安は、医師や看護師に相談しましょう。また、家族や友人とは、日常生活の工夫などをお話ししてみてください。また、同じ病気の患者さんやご家族の方の情報交換の場である「患者会」などに参加することで、より実践的なアドバイスを受けることができるかもしれません。
患者さんの症状の変化を知りましょう
患者さんの症状が、どのように変化していく可能性があるかを知っておくことは大切です。患者さんの日常のことを最もよくみて、よく知っているご家族の方だからこそ気付けることはたくさんあります。
患者さんご本人が気付いていないこともあるかもしれません。症状の変化に気が付いて早く対処するためにも、診察のときなどに医師や看護師に相談してみましょう。
- 日常の軽い動作をしたときの息切れ
- 長い間続く、よくならない咳
- 倦怠感や慢性的な気分の悪さ
- 意図していないのに徐々に体重が減る
- 筋肉や関節の痛み
- 浅い急な呼吸
生活スタイルの変化をサポートしましょう
肺線維症になることで、さまざまな場面で生活スタイルを変える必要があるかもしれません。日常生活の工夫をすることは、患者さんの日々のくらしやすさにつながります。たとえば、息切れを起こしやすい動作を避ける工夫や、家具などの工夫をすることで、つらい動作に悩まされることが減り、より快適な生活を送ることができます。また、一部の患者さんでは、アレルゲン物質を避けたり、家の中のエアロゾル製品や香りの強い製品の除去も重要です。
患者さんをサポートする際のポイント
- 前向きにいることをサポートしましょう。患者さんが、どのように感じているかについて話を聞いてみましょう。ご自身の気持ちについて話すことで、気分が落ちついたり、楽になることもあります。
- 料理や外出、音楽鑑賞など、患者さんが好きなことを楽しむ時間を大切にしましょう。また、新しい趣味を始めるのもよいでしょう。
- 適度な運動をサポートしましょう。体力を維持したり、うつ病や不安感の軽減にもつながります。ガーデニングや散歩などの軽いものから始めてみるのもよいでしょう。
- 規則正しい生活をサポートしましょう。バランスのとれた食事は、からだの健康だけでなく、精神面でも前向きな気持ちになります。また、睡眠時間の確保も大切なことです。よく眠れず、睡眠障害になると精神的につらくなってしまうこともありますので、早めに医師に相談しましょう。
参考文献:
- Meltzer EB. et al.: Orphanet J Rare Dis 2008; 3: 8.
- https://www.blf.org.uk/support-for-you/pulmonary-fibrosis/symptoms
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2023年10月作成