きちんと食べる「食」の工夫

少しの工夫で調理を楽に

きちんと食べる「食」の工夫

少しの工夫で調理を楽に

肺線維症の患者さんは咳や息苦しさの症状のため、体調が優れないときなどは調理に負担を感じることがあるかもしれません。ここでは調理をはじめる前や調理中、洗い物などさまざまな場面でできるちょっとした工夫をご紹介します。調理の際に負担を感じるポイントを考えておくと、疲れてしまう前に対処することができます。ご自身にあった工夫を見つけましょう。また、体調が悪い日は無理をしないことも大切です。ご自身のペースで楽しみながら工夫しましょう。

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Card 1

調理をはじめる前の工夫

during cooking

調理中の工夫

Card 3

洗い物を減らす工夫

調理をはじめる前の工夫

調理をはじめる前の工夫
  • ポイント①

    買い物が大変なときは、食材配達や献立どおりに作れるミールキット配達サービスなどを活用する

  • ポイント②

    調理中の移動が負担に感じるときは、使う食材をあらかじめ冷蔵庫などから出しておく

  • ポイント③

    疲れや息切れを感じたときに座れるよう、台所に椅子を置いておく

  • ポイント④

    苦手なこと(重い物の持ち運びや、洗い物など)は、ご家族や周囲の人に頼んで助けてもらう

  • ポイント⑤

    よく使う物は、腕を上げずに取り出せる、手の届きやすいところに置いておく

調理中の工夫

調理中の工夫
  • ポイント①

    硬くて切りにくいもの(カボチャやジャガイモなど)は生のままではなく、電子レンジで温めてから切る

  • ポイント②

    買い物の回数を減らしたいときや、調理を楽にしたいときは、缶詰や乾物、冷凍野菜などのストック可能な食材を活用する

    • 缶詰︓ツナ缶、サバ缶、イワシの缶詰などは余っている野菜と混ぜるだけで簡単に1品追加できるので便利
    • 乾物︓しいたけ、わかめ、麩などは切らなくて良いものを選ぶ。そのまま使うことができ、味噌汁やスープにも活用できる
    • 冷凍野菜︓ブロッコリー、カボチャ、ゴボウなどカット処理された冷凍野菜を使うことで食材を切る負担を減らすことができる
  • ポイント③

    自分の体調にあった調理器具を活用する

    • 両手鍋︓片手で鍋を持ち上げるのが負担なときに
    • キャップオープナー︓手でうまくキャップを開けられないときに
    • ゴムベラ︓菜箸を使うのが負担なときに
    • 電動フードチョッパー︓みじん切りなど、包丁を使うのが負担なときに
    • シリコンスチーマー︓容器ひとつで料理が完成するので簡単かつ時短に

洗い物を減らす工夫

  • ポイント①
    ポイント①

    下ごしらえにはビニール袋やジッパー付きの袋を活用する

  • ポイント②
    ポイント②

    野菜や肉、パンなどはパッケージに入ったまま切る

  • ポイント③
    ポイント③

    肉や魚は食品トレー内で味付けをする

  • ポイント④
    ポイント④

    まな板シートを活用し、まな板に付く汚れを減らす

  • ポイント⑤
    ポイント⑤

    ふきんの代わりにキッチンペーパーを使い捨てにする

  • ポイント⑥
    ポイント⑥

    バターを塗るときなどは、アイスの木べらを使い捨てにする

  • ポイント⑦
    ポイント⑦

    フライパン用アルミシートを活用し、焦げ付きなどによる洗い物の負担を軽減する

  • ポイント⑧
    ポイント⑧

    皿にラップを敷いてから食事を盛り付ける

  • ポイント⑨
    ポイント⑨

    残ったおかずは保存容器に移し替えず、鍋ごと保存する

参考文献:
なかむらふみ. 住まいの工夫から、生活・暮らしの知恵まで 膠原病の生活術. 2007

誤嚥を防ぐ食べ方のコツ

みんなの気持ち「こころもち」